今回の記事は、ダメージヘア・パサつきがちな髪質・ハリコシがない髪の方に特にお届けしたい!
先日ダメージヘアがサラッサラになるシャンプー・トリートメントを紹介したのですが(記事はコチラ)今回は、洗い流さないトリートメントのレビューでございます。
紹介するのは、イギリス発のヘアケアブランド・Charles Worthingtonのロングセラーアイテム『Grow Strong Longer & Stronger Protein Treatment』!
ちなみに、このトリートメントはクリームタイプです。
洗い流さないトリートメントというと、どちらかというとヘアオイルを使ってる方が多いと思うんですね。
もちろんヘアオイルも髪にとって効果があります(私も使っている)。ただ、カラーリングした髪や栄養分の少ないパサつきヘアには、クリームタイプやスプレータイプが断然おすすめなんですよ!
今回は、その理由も含めて、Charles Worthington『Grow Strong Longer & Stronger Protein Treatment』をレビュー&成分解説していきます!
目次
洗い流さないトリートメントはオイルよりクリーム・スプレーがいい?
レビューの前に、洗い流さないトリートメントについてちょっとだけ説明しますね。
洗い流さないトリートメントには、オイルタイプ、クリームタイプ、スプレー(ミスト)タイプなどがありますが、それぞれ若干効果や特徴が違います。
簡単に言えば、
クリーム・スプレー:ダメージ補修
オイル:髪をコーティングする・感触をよくする
こんな感じ。
ヘアオイルには補修効果がない?
人気のヘアオイルですが、その主な効果は「髪をコーティングすること」。
そのため、正直にいうと補修効果はクリームタイプやスプレー・ミストタイプほど高くはありません。
というのも、ヘアオイルはその名の通り油分をベースに作られています。つまり水分がほとんどないんですね。
そして、髪の補修成分(ペプチド、アミノ酸など)は水溶性が多いので、油分ベースのヘアオイルにはあんまり入れられないんです。
もちろん、アモジメチコンなど油溶性の補修成分もありますが、1,500円以下のオイルだとあんまり入ってないですね...。
(日本で言えばミルボン、ナプラなどのサロンブランド品には入ってることも多いです)
また、アルガンオイルなどの植物オイルにも補修効果はあるんですが、ペプチドなどに比べると効果は劣ります。
ヘアオイルの目的は、補修ではなく髪を「疎水性」にすること。
というように、ヘアオイルの補修効果はそこまでなのですが、その他に髪の表面を疎水性に保つというとっても重要な役割を持っています。
髪のキューティクル表面は元々疎水性、つまり水をはじく油分の皮膜がある状態。
これは、「18-MEA」という脂質(脂肪酸)によって表面がコーティングされているためです。
髪を疎水性に保つことは、髪内部の栄養分が外へ流れ出るのを防いだり、髪のなめらかさ・指通りをよくしてくれたり、ドライヤーの熱などから髪を守ってくれたり...と非常に重要なことなんです。
しかしこの18-MEAは、カラーやシャンプー、紫外線などによって失われやすいのが難点。
ダメージヘアは、18-MEAによるコーティングが剥がれている状態。つまり、疎水性の反対である「親水性」となっています。
髪が親水性になると、栄養分が流れ出てパサつくだけでなく、髪同士がひっつきやすくなります。
これが絡まりの原因なんですね。そのため、ヘアオイルで髪を疎水性に保つこともとっても重要なことなんです。
栄養補給・補修にはクリーム・スプレータイプのトリートメント
ただ、ダメージヘアは、髪内部の栄養分が外に流れ出てスッカスカな状態です。
この中身がスカスカな髪をヘアオイルでコーティングするだけだと、髪のパサつきやハリコシ、しなやかさなどは改善しきれません。
そのためダメージヘアには、ヘアオイルよりも、補修成分が多いクリーム・スプレー・ミストタイプの洗い流さないトリートメントで栄養補給してあげる方が効果的なんですね。
ダメージ具合によって洗い流すトリートメントを選ぶこと!
「でも、ちゃんと洗い流すトリートメントしてるけど...」という方!
もし、洗い流すトリートメントで満足な仕上がりになっていれば、洗い流すトリートメント+ヘアオイルでもOKです。
補修タイプの洗い流さないトリートメントは、ブリーチ毛やカラー・縮毛矯正・パーマなどの傷みがかなり大きい場合・洗い流すトリートメントでも足らない場合にプラスするといいですね。
クリーム・スプレータイプは、朝のブロー前・洗髪しない日におすすめ
また、起床時に「髪がパサついてるな〜」と感じたときにだけ、補修タイプの洗い流さないトリートメントをプラスするのもアリですね。
また、海外住みの方だと毎日洗髪する人って少ないんじゃないかな〜と思うんですね。
私は洗髪しない日に、洗い流すトリートメントの代わりとしてこのクリームタイプを使ってるんですが、それもおすすめです♪
ダメージヘアに栄養補給!Charles Worthington『Grow Strong Longer & Stronger Protein Treatment』
というわけで、クリームタイプの洗い流さないトリートメントは補修効果が高いのが特徴。
これからレビューするCharles Worthington『Grow Strong Longer & Stronger Protein Treatment』もまさに、ダメージ補修効果が高く、ブランド内でもロングセラーの商品だそう!
商品の概要・価格・サイズについて
そんなCharles Worthington『Grow Strong Longer & Stronger Protein Treatment』について、まずは価格・サイズからご紹介。
価格・容量
Grow Strong Longer & Stronger Protein Treatment (150ml・10.49€/7.99£)
ヘアケアブランド・Charles Worthingtonとは?
このCharles Worthingtonは、30年以上続くイギリスの老舗ヘアケアブランドです。
創始者は、イギリス内、そして世界大会でも数々の賞を受賞しているCharles Worthington氏。彼が立ち上げたヘアサロンから派生したのが、このヘアケアブランドです。
このブランドの目標は、「毎日を”一番健康な髪の日”にする」こと。髪を内側から強化するPlex™テクノロジーなど、髪を強く健康にする成分を多数配合しています。
イギリス発のブランドですが、現在ではヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアなどにも進出しているそうです。
この洗い流さないトリートメントの特徴
このトリートメントには、「1回の使用ですぐに6倍の強度を髪に与え、切れ毛を90%減少させる」という特徴があります。
髪の成長を最大限に引き出すために、髪の内側のコルテックスに働きかけて髪を内側から修復するストランドビルディングプロテインを配合。髪を元の健康な状態に戻してくれます。
また、230°の熱から髪を守りドライヤーの時間を短縮することで、ブロー時の熱ダメージを最小限に抑えてくれるそう。
使い方・注意点など
このトリートメントは、シャワー後タオルドライした髪や、朝ブロー前の髪に揉み込むように使います。
ヘアオイルがスタイリング後の皮膜形成(髪をコーティングして守る)だとしたら、これは濡れた髪のダメージでスカスカな部分を修復する「補修トリートメント」ですね。
なお、スタイリング後につけないようご注意!水分をたっぷり含んだクリームなので、スタイリングが崩れたり髪がうねります。
使ってみた感想をざっくりと!
私は部分的にブリーチをしているのですが、その部分のダメージがすごくて。洗い流すトリートメントをしても足りないことも。
そこで、「補修効果の高い洗い流さないトリートメントが欲しいな〜」とBoots(ドラッグストア)のサイトで探していたときに見つけたのがコレ!
ペプチド系原料、PCA-Na、アミノ酸、パンテノール…と補修成分が多いので、「絶対いい!」と思って買ったのですが、髪への効果はもちろん使用感や香りもすんごい良かったです。
テクスチャー・使用感
テクスチャーは、ジェルに近いクリーム。伸ばしやすいので、少量でも十分塗り広げられます。
半乾きのウェットヘアにすっとなじんで、べとつきもありません。
感触・効果
乾いたあとは、髪がうるおってる〜という感じ。
サラサラ〜と軽やかというよりはしっとりまとまりが良くなるんですが、かといってずっしり重たいこともなく、ちょうどいい仕上がりです◎
香り
まさにヘアサロン行ってきました!って感じのいい香りがします。
香料が割と上の方に表示されているので、香りは強めですね。ただ、合成香料苦手な私でも頭が痛くなることはありませんでした。
おすすめな人・髪質
このトリートメントは、
・ヘアカラー・ブリーチヘア
・パーマ・縮毛矯正ヘア
・その他、紫外線などでダメージがある人
・紫外線を浴びる時間が長い人
・パサつきやすい
・切れ毛が多い
・まとまらない
といった髪質の方におすすめです♪
成分を見ながら効果を解説&レビュー!
そんなダメージ補修力の高い『Grow Strong Longer & Stronger Protein Treatment』。
サロンブランドというだけあって「こだわってるな〜」と感じる処方です。
ここからは、どんな成分が入っていてそれがどう髪に効果があるのかを解説しますので、参考にしてみてくださいね〜!
全成分一覧
では、そんなCharles Worthington『Grow Strong Longer & Stronger Protein Treatment』のおすすめポイントを成分を見ながら解説します♪
全成分
Aqua (Water), Dimethicone, Glycerin, Polyacrylamide, Caprylyl Methicone, C13-14 Isoparaffin, Parfum (Fragrance), Phenoxyethanol, Caprylyl Glycol, Laureth-7, Silicone Quaternium-16, Hydrolyzed Vegetable Protein PG-Propyl Silanetriol, Undeceth-11, Dimethiconol, Arginine, Butyloctanol, Cocos Nucifera (Coconut) Oil, Panthenol, Undeceth-5, Citric Acid, Acetic Acid, Hydrolyzed Wheat Protein PG-Propyl Silanetriol, Sodium PCA, Sodium Lactate, Acacia Concinna Fruit Extract, Polyquaternium-7, Aspartic Acid, PCA, Hydrolyzed Lupine Seed Extract, Hydrolyzed Hyaluronic Acid, Iodopropynyl Butylcarbamate, Potassium Sorbate, EDTA, Glycine, Alanine, Pantolactone, Lactic Acid, Serine, Valine, Sodium Benzoate, Sodium Hyaluronate, Tamarindus Indica Extract, 1,2-Hexanediol, Isoleucine, Proline, Threonine, Histidine, Phenylalanine, Benzoic Acid, Limonene, Linalool, Citronellol, Benzyl Salicylate, Geraniol, Alpha-Isomethyl Ionone, Hydroxycitronellal, Hexyl Cinnamal.
水、ジメチコン、グリセリン、ポリアクリルアミド、カプリリルメチコン、(C13, 14)イソパラフィン、香料、フェノキシエタノール、カプリルグリコール、ラウレス-7、シリコーンクオタニウム-16、加水分解植物性タンパク質PG-プロピルシラネトリオール、ウンデセス-11、ジメチコノール、アルギニン、ブチルオクタノール、ヤシ油、パンテノール、ウンデセス-5、クエン酸、酢酸、ヒドロキシプロピルポリシロキサン加水分解コムギタンパク、PCA-Na、乳酸Na、アカシアコンシンナ果実エキス、ポリクオタニウム-7、アスパラギン酸、PCA、加水分解アオバナルーピン種子エキス、加水分解ヒアルロン酸、ブチルカルバミン酸ヨードプロピニル、ソルビン酸カリウム、EDTA、グリシン、アラニン、パントラクトン、乳酸、セリン、バリン、安息香酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、タマリンド果実エキス、1,2-ヘキサンジオール、イソロイシン、プロリン、スレオニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、安息香酸、リモネン、リナロール、シトロネロール、サリチル酸ベンジル、ゲラニオール、α-イソメチルイノン、ヒドロキシシトロネラール、ヘキシルシンナマル
2種類の高機能ペプチド原料:髪を内側から強化!
まず、このトリートメントの最大の注目ポイントが、「高機能ペプチド原料」を2種類組み合わせていること!
2種類のうちの1つは、「加水分解野菜タンパクPG-プロピルシラントリオール」。日本ではあんまり使われていない海外メーカーの原料なんですが、海外ヘアケア製品にはよく配合されています。
なので、これが使われていること自体は珍しくはないんですが、このトリートメントのように2種類の「高機能ペプチド原料」をセットで配合しているのは結構レアなんです!
使われている高機能ペプチド原料
1.加水分解野菜タンパクPG-プロピルシラントリオール(INCI:Hydrolyzed Vegetable Protein PG-Propyl Silanetriol)
2.ヒドロキシプロピルポリシロキサン加水分解コムギタンパク(INCI:Hydrolyzed Wheat Protein PG-Propyl Silanetriol)
この2つ、日本語名だと少し違う原料に見えますが、英名を見てもらうとわかるようにかなり似ている原料なんですね。
これは2つとも、植物タンパクを加水分解した物質(=ペプチド)とシリコーンの共重合体というもの。つまり、シリコーンとペプチドをくっつけた原料です。
これらは似た原料ですが、髪への効果はすこーし違います。
髪の内側から補修する「加水分解野菜タンパクPG-プロピルシラントリオール」
「加水分解野菜タンパクPG-プロピルシラントリオール」の効果は主に2つ。
1.髪の内部に浸透してうるおい・柔軟性を与える
2.表面をコーティングしてキューティクルをなめらかにする
この原料のスゴいところは、毛髪内部・表面両方に効果があること。
髪の内側に浸透してスカスカな内部に栄養を与えることで、ハリコシのあるしなやかな髪にしてくれるんですね。そして、髪表面をコーティングして、キューティクルをなめらかにしてくれます。
髪ダメージから保護する「ヒドロキシプロピルポリシロキサン加水分解コムギタンパク」
そして、小麦由来の「ヒドロキシプロピルポリシロキサン加水分解コムギタンパク」は、ドライヤーや紫外線によるダメージから髪を保護する効果を持っています。
この原料は、塗布後髪が乾くときにキューティクルを保護する膜をつくります。
この膜が髪をコーティングすることで髪の指通りを良くし、髪同士の絡まりも防いでくれるんですね。
熱ダメージから髪を保護・「HAIR Oléobooster®」
この『Grow Strong Longer & Stronger Protein Treatment』は「230°の熱から髪を守る」と商品説明に書いてあるんですが、その効果を持っているのがこの「HAIR Oléobooster®」という原料。
ヤシ油、アカシアコンシナ果実エキス、タマリンド果実エキスという3つの成分を、特許技術でミックスさせたオイルベースのエキスです。
タマリンド、アカシアコンシナ(シシカイ)は、古くからインドではアーユルヴェーダやヘアケアとして使われている、抗酸化力が非常に高い植物(果実)。
さらに、ココナッツオイルは酸化安定性がとても高く、髪をつくっているタンパク質と親和性の高いMCTオイル(中鎖脂肪酸)を豊富に含んでいるのが特徴。このMCTは髪へのなじみに優れています。
これらをミックスさせた「HAIR Oléobooster®」は、紫外線やドライヤーの高熱から髪を守る効果があるというエビデンスが取れた原料。
<参考:HAIR Oléobooster®/Hallstar Beauty>
毛髪の主成分・ケラチンの素となる「アミノ酸」
『Grow Strong Longer & Stronger Protein Treatment』には、アミノ酸が11種類配合されています。
11種のアミノ酸を配合
アルギニン、アスパラギン酸、グリシン、アラニン、セリン、バリン、イソロイシン、プロリン、スレオニン、ヒスチジン、フェニルアラニン
このアミノ酸、髪の補修にはとっても効果的な成分。なぜなら、毛髪の約80%はタンパク質(ケラチン)でできているため。
そもそもタンパク質とは、アミノ酸がたくさん集まってできたものです。(タンパク質を分解していくと、ポリペプチドとなり、さらに分解するとアミノ酸となる。)
つまり、タンパク質の素であるアミノ酸は、髪内部の補修・パサつきを抑える保湿効果を持っているということなんですね。
髪の水分をキープする「NMF(天然保湿因子)」
また、このトリートメントにはNMFという成分も。
配合されているNMF(天然保湿因子)
PCA-Na、乳酸Na、PCA(+アミノ酸)
このNMFはNatural Moisturising Factorの略。日本語では天然保湿因子と言い、肌の角質細胞の中にもとから存在する保湿成分です。
このNMFは、アミノ酸、PCA(ピロリドンカルボン酸)、乳酸Na、尿素などで構成されているんですが、これらは保湿力が高いためスキンケア・ヘアケアともによく配合されています。
特に、アミノ酸由来のPCA-Na(ピロリドンカルボン酸ナトリウム)は、シャンプーをした後のきしみ感を改善したり、水分をキープしてくれる成分です。
その他補修・保湿成分
他にも、補修効果・保湿効果のある成分が多数。
パンテノール
パンテノールは、ビタミンB5であるパントテン酸の前駆体(元になる物質)。「プロビタミンB5」と呼ばれています。
このパンテノール、保湿・抗炎症・肌荒れ改善効果などいろーーんな働きがあり、目薬や海外ではタトゥー後の炎症を抑えるクリームに入ってるとか。
私も大好きな推し成分の一つなんですが、このパンテノールは髪の補修効果もあるんです。
加水分解アオバナルーピン種子エキス
アオバナルーピンという植物から採れるエキスで、髪へのコンディショニング効果があります。
加水分解ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム
ヒアルロン酸は、髪の水分保持効果も。
コンディショニング成分
また、髪がツルツルになるカチオン化原料も。「シリコーンクオタニウム-16」「ポリクオタニウム-7」の2つですね。
【レビュー】ハイダメージヘア→うるおいサラサラに
こんな感じで、補修成分がたっぷりな『Grow Strong Longer & Stronger Protein Treatment』。
実際、ブリーチでパッサパサな私の髪もしっとりうるうるヘアにしてくれます!
私はタオルドライしたあと、または朝起きてブラッシングする前に使っています。
これを使うときはヘアオイルは使用しないのですが、コーティング成分のおかげか指通りもよく髪同士が絡まりにくくなりますね。
重たさもないので、根元付近のアホ毛対策なんかにも使ったりしています。
(※根元に使う場合、頭皮だけは避けましょう!)
まとめ
ということで今回は、イギリス発のヘアケアブランド・Charles Worthingtonのロングセラー『Grow Strong Longer & Stronger Protein Treatment』(洗い流さないトリートメント)をレビューしました!
このすぐ上に、今回解説した内容をまとめた画像があるので、あらためて確認してみてくださいね〜。
また、このトリートメントはイギリス以外にも、ヨーロッパ・アメリカ・オーストラリアなどにも展開しているそうなので、ドラッグストアやオンラインサイトなどをチェックしてみてください♪