今回は、紫外線ケアのページでもちょこっとお話した「敏感肌」がテーマ。
「化粧品が合わない...」
「肌がピリピリする...」
「化粧品や服で肌がかゆくなっちゃう...」
そんな悩みを持ってる人、かなり多いですよね。
私も、手足や背中などボディは、服や汗などでかゆみやチクチクが起こりやすいのがツラい...。
そんな敏感肌ですが、原因をしっかり理解すれば改善も可能です!
敏感肌のメカニズムと予防・対策を解説しますので、スキンケアの参考にしてみてくださいね〜!
「なんで化粧品でヒリヒリするの?」ツラい敏感肌の原因は”〇〇”です
「せっかく高いお金出したのに合わなかった…」
「レビュー見たら高評価だったのにな…」
敏感肌さんって、人一倍コスメ選びが大変ですよね。
時間をかけてリサーチして、「敏感肌の人が絶賛してたから大丈夫なはず!」と期待して買ったのに合わなかった...なんてことも。
私は幸いにも、顔は敏感肌ではないんですが、友達に敏感肌さんがすっごく多い。
敏感肌やアトピー性皮膚炎は、いまだに謎の多い領域です。そのため、治療・改善がむずかしいことも...。しかし、敏感肌になる原因はいくつか解明されています!
その原因の一つが今回解説する「皮膚のバリア機能の低下」。
敏感肌の原因?「皮膚のバリア機能」とは...
皮膚のバリア機能とは、皮膚の表面にあるシールドのようなもの。このバリア機能は、私たちの肌にとってとっても重要な役割を2つ持っています。
・外部からの刺激を皮膚の中に通さない
・皮膚の中の水分が外に蒸発するのを防ぐ
バリア機能が弱まると今まで使えてた化粧品で肌がヒリヒリしたり、肌が荒れてしまったり。そして、水分が外へ蒸発し乾燥してしまうことも...。このような状態が、まさに「敏感肌」なのです。
バリア機能ってどこにあるの?
そんな肌にとって重要なバリア機能は、肌表皮の一番外側にある角質層に備わっている機能です。
角質層には、角質細胞がレンガのようにピッチリと配列しています。そして、その細胞と細胞の間は「細胞間脂質」という液体で満たされています。
↑角質層(角質細胞の間は細胞間脂質がピッチリと埋めている)
この細胞間脂質が足りないと細胞と細胞の間に隙間が出来て、外部刺激を通し肌内部の水分を逃してしまいます。
つまり、バリア機能を正常に保つには「細胞間脂質」が重要ということですね。
バリア機能を司る「細胞間脂質」って何で出来てるの?
皮膚のバリア機能を担っている「細胞間脂質」は、複数の成分で構成されています。
細胞間脂質を構成する成分
・セラミド
・コレステロール
・遊離脂肪酸
セラミドは近年わりと有名になってきてるので、「肌にいい」というイメージのある方も多いんじゃないでしょうか?
そう、このセラミドは細胞間脂質の中でも特に重要な成分!なぜかというと、セラミドの重量比は、細胞間脂質全体の50%をも占めているんです!
バリア機能の低下は細胞間脂質の「ラメラ構造」が崩れるため
また、バリア機能が正常に働くには、ただセラミドがたっぷりあればいいというわけではありません。
細胞間脂質は、「脂質(コレステロール・遊離脂肪酸)ーセラミドー水分ーセラミドー脂質」というサンドイッチのような構造をしています。
これを「ラメラ構造」といい、セラミドと脂質で水分をはさむことで水分をキープしているのです。
そして、セラミド・コレステロール・遊離脂肪酸がバランスよく満たされた細胞間脂質は、このラメラ構造をしっかりキープでき、バリア機能を正常に働かせることができるというワケなんですね。
つまりバリア機能を改善するには、セラミドだけではなくコレステロールや脂肪酸もセットで補給してあげるのが重要ということです。
敏感肌さんの皮膚バリア機能を弱める4つの要因
それでは、なぜ敏感肌さんのバリア機能は弱まってしまうのでしょうか?
その主な要因は4つ。
バリア機能低下の要因その1.紫外線ダメージ
シミ・日焼けの原因となる紫外線「UV-B」は、バリア機能にも悪影響を与えます。
UV-Bによって肌表面に炎症が起こると、その炎症によって角質細胞の分化(新しい細胞が増えること)スピードが下がります。うまく角質細胞が生み出されないと、角質層の配列が崩れバリア機能の低下につながるのです。
バリア機能低下の要因その2.生活習慣・ストレス
2つ目の要因は、生活習慣の乱れやストレス。
栄養の偏りや運動不足、睡眠不足、そして過度なストレスは、体内・皮膚内で活性酸素を作り出します。この活性酸素によって細胞が酸化すると紫外線ダメージ同様、角質細胞の分化スピードが下がりバリア機能を低下させてしまいます。
バリア機能低下の要因その3.洗いすぎ
3つ目の要因は、洗いすぎ。洗浄力の強いクレンジングや洗顔フォームは、皮脂汚れだけじゃなくセラミドやそのほかの細胞間脂質まで洗い流してしまいます。
バリア機能低下の要因その4.加齢
そして4つ目の要因は、加齢。私たちの肌は年齢を重ねるにつれて、セラミドの生成や皮脂の分泌量がガクッと減ります。
「20代と比べて肌が変わった...」「昔と同じ化粧品がしみる...」というのは、加齢のせいかもしれません。
敏感肌を治す!「皮膚のバリア機能」を改善する3つの方法
バリア機能改善方法その1.ダメージを減らす!
1つ目の方法は、「ダメージを減らすこと」。
肌に炎症を起こす原因である「紫外線」「生活習慣の乱れ」「ストレス」...これら防ぐことがファーストステップです!
紫外線ケアは、日焼け止めをこまめに塗ること。
生活習慣の乱れ・ストレスは、
・野菜とタンパク質を中心とした、栄養バランスのとれた食事
・ウォーキングやヨガなど毎日の運動
・質のいい睡眠(時間だけじゃなく深い眠りにつくこと)
・読書やカラオケなど自分なりのストレス発散方法を持つ
といった規則正しい生活で改善できます。
バリア機能改善方法その2.セラミドで細胞間脂質ケア
ダメージを防いだら次は、細胞間脂質のケア。セラミドコスメでセラミドを補ってあげましょう。
ただし、セラミドは単体ではあまり意味がありません。セラミドだけじゃなくコレステロール(またはフィトステロール)・高級脂肪酸がセットで入ったものがおすすめです。
または、角質層内でラメラ構造に似たものをつくる「擬似セラミド」もおすすめですね。
これらがセットで入った化粧品には、「ラメラ形成」「擬似ラメラ」などの用語が入っているので、パッケージや公式サイトをチェックしてみてくださいね。
バリア機能改善方法その3.保湿
3つ目は、保湿です。
肌の乾燥は、バリア機能低下が一つの原因です。しかしそれ以外にも、冬場の大気の乾燥、強い洗浄剤の使用などでも肌の保湿成分が減ってしまい、乾燥が起こります。
そして、肌が乾燥するとバリア機能もまた低下します。つまり、バリア機能低下→肌の乾燥→さらにバリア機能低下...と悪循環になってしまうんですね。
この悪循環を断ち切るためにも、保湿成分が入ったスキンケアで水分をキープをしてあげましょう。
保湿成分は、ヒアルロン酸とグリセリンのコンボが一番おすすめです。いろいろな成分・原料がありますが、やっぱりヒアルロン酸の保水力はトップクラスです。加えて、グリセリンと一緒に配合することで、保水力はさらにアップします。
この2つセットは、大体の化粧水に入っているので、プチプラで買えるというのもメリットですね。
まとめ
ということで、今回は「敏感肌のメカニズムと対策」をお伝えしました!
敏感肌さん向けスキンケア対策
・紫外線ケア
・生活習慣の改善
・洗浄剤の見直し
・セラミド+細胞間脂質ケア
・保湿
このように適したケアを続けていけば、少しずつ肌が本来持っているバリア機能を取り戻してくれます。
バリア機能が改善されたら、美白やエイジングケアといった高機能なアイテムも使えるようになるはずなので、あきらめずに続けてみてくださいね!!